popohaumomの日記

⭐︎60代女子⭐︎なんてことない日々の備忘録

朝活読書『海岸通り』坂崎かおる著。バスは永遠に来ない停留所…

『海岸通り』坂崎かおる著。とガストの目玉焼きモーニング542円♡

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老人ホームで清掃の仕事をしている

主人公の女性、久住さん。

その久住さんの日常の風景が、感情の

こもらない語り口で淡々と続きます。

そこには、高齢者介護問題、

外国人労働者の現実が書かれてありますが

淡々と書かれていることが

かえって私には生々しく感じました。

題名の「海岸通り」を爽やかな

イメージと勝手に😅想像して借りた本は

見事に程遠かったです。


主人公久住さんの優しいのに偏屈?

とも思える性格、いったいどこからきたのか、

何に影響されてきたのか、生い立ちや

背景が読み取れるくだりが無いので、

単純にモヤモヤして終わりました。


題名の『海岸通り』は、

永遠にバスが来ないバス停留所です。

老人ホーム玄関前のダミーのバス停名でした。


老人ホームには、そういうバス停が

実際にあるらしいということは

以前聞いたことがあります。

「家に帰りたい」と言い出す老人に、

諦めてもらうために永遠に来ないバス停で、

スタッフが一緒に座ってバスを待ち、

「バスが来ませんね、一旦部屋に戻りましょうか」と、

促して部屋に戻すのだそう…

切ないです😔

 

いつもバスを待つお婆さんは、金銭的な

問題で老人ホームには居られなくなり、

望まれない息子夫婦の家に引っ越します…

たとえまだらになった意識であっても、

お婆さんにとって

抗えない現実かと思うと苦しいだけでした😢

 

安い労働力で介護職員として雇用されている

外国人が起こす問題も、その人は

決して極悪人では無く、だからといって

善人でも無かったという、どこかでありそうな

リアリティ感に複雑な気持ちになりました。


長い人生のほんのいっとき、

お互いが登場人物になったメンバーが、

それぞれの理由でひっそりと離れていく

さめざめと泣けてくる切ない物語でした。

 

これはこれで日本映画にありそう。

私は絶対に見ないけど、世間では

なにがしかの “賞” を取るような

重めジャンルの日本映画の原作を

思わせました。

 

内容を知っていたら借りない本ですが、

私は内容を知らないまま図書館で

借りるスタイルなので

面白くも、怖くも、悲しくも、

いろんな感情で刺激を貰えるのは

少しは認知症予防になりますか^^