先祖探偵』新川帆立 著 と、ガストのスクランブルエッグモーニング542円♡
装画:太田侑子さんという方
主人公をイメージしやすい絵です^^
主人公の邑楽風子が探偵をしている理由が、
自分の出自を知るためが目的の物語でした。
1話完結の短編ですが、
5話の最終まで全体を通して
主人公の出生が少しずつ明らかになるという
連作でもありました。
ご先祖様を調べることが専門の探偵業。
ご先祖様を知りたいというニーズは
一定数あるんでしょうね。
私は依頼することは無いと思いますが、
想像は出来ますw
ご先祖調べを依頼してくる人達は、
様々な理由があり、
自分の祖先が戦国武将だと信じたい
男性からの好奇心的な依頼には、
自分が武将の子孫だと確信出来れば、
そのことを
“拠り所”にしたいのかな。と思ったり。
今まで余り知らなかったこととして、
棄児、棄民、についても知ることが出来ました。
棄民について検索すると、
き‐みん【棄民】
戦争や災害などで困窮している人々を、国家が見捨てること。
と書かかれていて、怖く苦しくなりました。
ご先祖様を調べるのに必要な戸籍について、
無戸籍の人の生活ぶりもわずかですが、
想像出来ました。
本の中に描かれているような
生活をしながら生きている。。
想像すると、哀しいだけで済ませる自分は、
ほんとに無力だな…と。
世の中にどのくらい無戸籍の人がいるんだろう
と、考えましたが、
そもそも戸籍が無いなら
数えることも難しいですよね。
戸籍に関して問題提起され、
あらためて実態を知ると、
戸籍制度の意義が分からなくなりました。
あって当たり前と思っていて
深く考えることは無かったのですが、
戸籍制度そのもの自体、
グローバルスタンダードでは無いこともあり、
それにより不遇な生き方を
強いられる人がいるのは、誰のため?
の制度なんだろか。と。
“前からずっとやってるから” という
会社業務でもアルアルの、
誰も疑問を持たずに引き継がれる、
誰も必要としていない“しきたり業務”…
“止める勇気” を考える時なのかも。
と考えさせられました。
暗い気持ちになるだけの内容ではないので、
気分を変えて、^^
書かれていたのが、
「日本人の何代も遡ったご先祖様は、ほとんどが皇族になる」
には、なるほど〜と。説得力がありましたw
小説自体はとても面白いし、
今まで知らなかったことを知ることも出来て、
読みごたえ、読みやすさ、抜群でした。
主人公の女性の
知的で行動力がある様は、
女性として憧れます♡
私たちが生きる世界は、
不平等が多いことは知っています。
せめて、国からは平等に。と願うばかり。