私が仕えたアメリカ人ボス、書き心地がお気に入りのサイン用ボールペンは、アメリカなら普通に買えるボールペンでした。
そして、その普通のボールペンの重要度を知ることになったエピソードになります。
ボスが胸ポケットから出し、サインをした後に、社内に置き忘れていたボールペンを私は保管していました。
ある日いつものように、ボスからサインを貰うために会議が終わるのをドアの外で待ち、会議室から出てきたボスに並んで歩きながら、以前置き忘れていたボールペンを渡し、書類を見せ、サインを貰いました。
そこまでは順調
そしてサイン後に、ボスからボールペンを返してもらおうと手を出したら、
「なに?なんでボールペンを返さなければならない⁈ あなたは何でボールペンなんかをいちいち返せと言うの!」と、
烈火のごとく怒りだしたのです f^_^; どうやらこの時は持ち歩きたかったようでw
やっぱり気にいっていたのか…
普段から無くし物も多々あり、気に入っているとはいえ、“普通”のボールペンに執着などないだろうと思っていたので、
預かるくらいの軽い気持ちで受け取るつもりでしたが、思わぬ怒りに触れてビックリ(⌒-⌒; )
そうなると、アシスタントは口答えをしてはいけません。
ただただ「申し訳ありません」と言って手を引っ込めました。
さて、そこからがアシスタントの仕事です。
アシスタントは、ボスがいかにビジネスに集中出来るか、そのために自分が気づいたありとあらゆる事を想定して先回りする必要があります。
それがたとえ、ボールペン一本でもですw
今後のこともあり、同じボールペンを何本も用意する必要があります。
どの場面でも、直ぐに渡せるようにしておかなければなりませんから。
そして返して貰えないことも想定します。
ボールペンのメーカーを見て、ネットで探してみましたが、日本のメーカーではないようで、日本では購入は無理だな、と理解。
そんなわけで仕方ないので、アメリカのアシスタントに協力を求めることに。
写真を送り、同じものを購入してもらい、そのアシスタントが次回日本に来るときに持参をお願いしました。
そしてその後は、何度返して貰えなくても、ストックしてあるボールペンをスンッと差し出せるのでしたw
これが当時のボールペンです。そして持ち歩く指示メモノートです。
ノートは去年購入したノートなので当時のものではありませんが、ノートとボールペンを持って、早足のボスに付いて走り回っていましたw
ノートはロルバーンが使いやすく、歩きながら指示を書きとめるので、裏表紙が固いが(これは表も固い)必須なんです。
そして今、私の手元には、アメリカからやってきた3本の普通のボールペンが思い出として残っています。
アメリカ人ボスは、日本人ボスとはアシスタントに求めるものが全く違うように思いましたね。
普通のボールペンの思い出です^^