popohaumomの日記

⭐︎60代女子⭐︎なんてことない日々の備忘録

朝活読書『川のある街』江國香織 著: 記憶が少しずつ消えてゆく残酷さ

『川のある街』江國香織 著と、ガストの目玉焼きモーニング570円♡

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川のある街を描いた3篇の物語りでした

カラスの視点で書かれていた2篇は

斬新で興味深く読みましたが

3篇がトシのせいなのか、一番心に響きました

 

長いこと異国で暮らす老女のもとに

生活の心配をした姪が訪ねてくる物語りです

 

姪がその人生に憧れていた叔母は

少しづつ認知機能が失われているという

残酷で哀しい現実を見ます

 

聡明な老女は同性愛者で

亡くなったパートナーとの思い出を

大切にしながらも


目の前の人を全く思い出せなくなったり

友人宅になぜ来たのか

理由を思い出せなかったり


途切れ途切れの自覚に

心の中でうろたえ

心細い様子の生活が描かれていて

とても苦しくなりました


聡明な老女の心情描写は

しっとりと哀しくて

背景が異国の川であることで

映画のワンシーンを見てるかのようでした

 

淡々とした文章は

死に向かう孤独より

記憶が少しずつ消えるという不安が

いかに残酷であることを

痛いほど感じさせられてしまいました

 

認知症って

頑張って生きてきた人生最後の締めくくりに

 

記憶を少しずつ消される恐怖と

自分が忘れさられる家族の哀しみ

いったい誰が与える罰なんだろうか…と

(T ^ T)

 

自分の年齢のせいか

没入感が深すぎて

シュンとしてしまい…

 

記憶があるうちに逝きたいと

強く強く思いました

ありきたりですが、また神社で願ってきます

「ピンピンコロリでお願いします」と

 

あ…持病があるから

ピンピンでは無いですが^^