『四つの白昼夢』篠田節子 著と、ガストの目玉焼きモーニング561円♡
「白昼夢」という言葉が
空想癖があるからなのか、
私にはなんだか怖いんです😱
ありそうだけど、あったら絶対にイヤ!
な、怖いギリギリ
ホラーのような、ファンタジーのような
白昼夢という題名がぴったりはまる
4つの短編集でした。
私に特に響いたのは2つ
「妻をめとらば才たけて」
夜遅く電車に紙袋を忘れて下車した
年老いた男性。
近くの女性が気づいた時には
ドアが閉まり、中を除くと
骨壷… そこから
年老いた男性と、
同期だった職場の友達との
ストーリーが始まります。
彼はバイオリンが趣味で市役所勤務中に
同じ職場の真面目な保健婦の女性と結婚して、
子供を持ち、堅実な生活をしていましたが、
仕事関係で知り合った有名ピアニストの女性と
不倫をして離婚します。それから
再婚をして30年が過ぎて定年になりますが、
定年後も同期達とは定期的に飲み会があります。
同期達から見た、妻がピアニストである男性は
大変不幸そうに見えて、
本人には言いませんが心の中では、
「真面目でしっかり者の元嫁と
別れなければ良かったのに」と、
同情心を抱いています。
しかしながら、
同情されている男性は
とても幸せな生活をしてる描写になります。
不幸どころか、
本物の愛情と信頼がある夫婦関係でした。
夫婦のことなんて、
やっぱり他人には分からない。
ということを改めて考えさせられ、
側から見ての感想は、
勝手な想像でしかないということなんですね。
夫婦は、お互いが同じ方向を向いていれば、
考えている内容が違っていいんだと思いました。
最後は凄く切なくなりました😢
明日という日は、
誰にでも必ず来るわけじゃないんだと…
あと一つは、単純に怖かった
「多肉」です。
コロナ禍で、レストラン経営が
うまくいかなくなった男性が、
ひょんなことから
ハマった沼‥が、多肉植物の「アガベ」
盲目的にアガベに夢中になり、
仕事も家庭も失い堕ちていくのですが
精神が壊れていることさえ自覚がありません。
最後は衝撃すぎてこれは本当にホラーでした。
「白昼夢」という言葉そのものが
私にはホラー感100%w
4つともとても面白かったです。
この本はちょっと私にはゾクっと怖かったので
次の本は、夢でしかありえない
ファンタジーが読みたくなりました^^